
英国の本の写真を撮りに、2階に上がったとき、
ふと色鉛筆の削りかすを入れる、箱を見ると、
ドライ・ボローニャと、ドライ・レモンユーカリの葉が、
眠っていて… ☆dry Variegata de Bologna & dry Lemon Eucalyptus
まだまだ拙い印刷が、余計に古めかしさを、
見せてくれている。
約60年前の印刷だけれども、色が素敵だ。 ☆『Old Garden Roses』~Rosa ×gallica `Violacea'/ヴァイオラセア
(La Belle Sultane/ラ・ベル・スルタヌ) Gallica 18世紀
本にはコピーナンバーと、予約者名簿が付けられています。
ちなみにこの本は、732。
予約者のトップに、エリザベス女王の名が見えます。
そのちっちゃなアンティークショップにあった、
二冊の本。
手に取ると、ぼくの手は、少し、震えた…
まだ見ぬ、古薔薇(こそうび)が、そこに、咲いていたから… ☆『Old Garden Roses』
1955年出版、英国、大きさはフォリオ判(430×310)。
オールド・ローズ物語が、数枚の図版とともに載っています。
また、Graham Stuart Thomas/グレアム・スチュアート・トーマスが、
前文を書いています。
彼のことを知ったのは、ずいぶん後のことなのですが。
ぼくたちの友人に、健ちゃんという人がいた。
英国のアンティークなど、小さな雑貨のお店をしていて、
ときどき遊びに行っていたんだけれど、
ある日、ある本と出合った! ☆Great Maiden's Blush/グレイト・メイドゥンズ・ブラッシュ
Alba 15世紀
Cuisse de Nymphe/キュイス・ドゥ・ナーンフ(ニンフの太腿)
とも呼ばれる、
古い、ふるーい薔薇。
ボッティチェリの絵のなかに描かれている、薔薇は、
この花なのです!
葉がまさにアルバの形。
よく特徴が描かれています。
津和野に行く日を、決めてからの日々、
季節は、冬だったけれど、
薔薇の事を思わない日は、なかったんだ。 ☆Blanc Double de Coubert/ブラン・ドゥブル・ドゥ・クベール
Rugosa hy.
Introduced by Cochet-Cochet 1892年
香りは、その姿を見なくとも、遠くまで届き、
瞼の裏に、白き、真白き印象を残してくれる…
「ぜひ津和野にいらっしゃい」と
小川次郎さん。
やさしく言ってくださり、
ぼくたちはどんなに嬉しかったことか… ☆Mme. Louis Lévêque/マダム・ルイ・レヴェク
Moss Roses 1898 Lévêque
Gloire des Mousseuxとの違いは、葉にあるのですが、
なかなか区別は難しい!
売る方も、間違っていることが多々あります。
じつはこの写真も、どちらか、忘れてしまっている…
そのご婦人の薔薇園で出逢った人、
ぼくたちの永遠の、薔薇の師、
薔薇の詩人にして、薔薇の召人、
小川次郎さんだった。 ☆Rosa davurica var. alpestris/カラフトイバラ 原種
やさしい花と、やさしい香り…