ぼくは 歩いていた
そんなに遠くへ 行くつもりは ないのだけれども
足を まっすぐに伸ばして 歩いていく
川ぞいの道は 雨がかたむいて ぼくを打つけれども
道の水たまりが ぼくの歩みを はねかえそうとするけれども
傘はこまかく揺れて ぼくの心を ふるわすけれども
ぼくは まっすぐに 歩いていた
ときおり 通りすぎる風に
ふと 顔をあげると
強く降る雨は
ほほを流れて くちびるのすきまに 消えていく
ぼくは さらに強く くちびるをむすんだ
まっすぐに歩くために
川面の鳥が 青く 見える
心は しずかに 押しだされていった michinari
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