去りゆく
去りゆく 人よ
ぼくは天を 仰ぐ
一瞬の雨に とまどった ぼくは
雨粒の ひとつひとつに 触れた
それは ひとつひとつ はじけて
ぼくに 雨の心を とどけた
ああ 香るように 酔う ことばよ
去りゆく 人よ
ぼくのなかで 泪して
ぼくのなかで 生きて…michinari

すがれて
すがれて 香らない わたしを
忘れてください わたしは
あなたの旅を 知らない
ただ そこにあるだけの 心を 置いて
わたしは そっと あなたに 伝える
香らない わたしの 泪を
reyhiza
残る
ぼくは旅をしていた 永い 永い旅を
あなたへの 回帰の旅だった
どんなに心乱す光にも ただ
あなたの 影を求めて 彷徨う 旅を
ある日の泪も あの日の嗚咽も
あなたへ 捧げる 花束だった
悲しげな 顔も 淋しげな 眼の色も
ぼくに残された あなたへの 最後の
そして 終わりの しるし だった
… … …michinari
心に
心に よりそう その日
わたしは とける
あなたの なかで
かたちが 見える
わずかな 光に とけあって
わたしの かたちが …reyhiza