
桜窓
閉ざした窓を 開いてみたら
春の陽射しと
ひとひらの桜の花びら
舞い込んで来た 束の間の
あの春の日
もう少し....もう少し....
わたしを見ていて
桜の花びら舞うこの時期にsur
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ひとり
ある日 ひとりでいることに 気づく
窓はもう 閉じられて 暗く
わたしがいるはずの ここは
あなたのぬくもりも 消えて
冷たい 花びらを 散らす
わたしは ここまで 来た…
あなたは ここまで 来て
わたしの手を ひく…
そうなることを
ねがう わたしがいる… reyhiza
窓
ぼくは その窓へ 向かった
あなたがいるはずの 窓へ
けっして 嘘ではなかったんだ
けっして 生きることを 強いてはいなかった
雨が 風が 雪が…
あなたを 連れ去った
その窓へ ぼくは 向かった
あなたがいたはずの 窓へ michinari
導くもの
わたしを触れた あなたの手の
ぬくもりを感じて わたしは
すべてを話したい心を 翳らせてしまう
あなたには わかってほしい
あなたには なにも 知られたくない
哀しみのひとつひとつは わたしそのもの
あなたに 甘えたい あなたに
抱きしめられたい わたしは
孤独の闇を 着ているの
あなたのやさしさが 光のように 怖い
貼り紙のように わたしは ふるえる
あなたに そっと くちびるを よせたreyhiza
哀しいことが
何か 哀しいことが あったの
切ない心を 抱いているね
あなたの 琥珀色の 眼のなか
映り込む 淋しさが 見えたんだ
窓から 何かを うつろに見ている
あなたの肩を 触れてみた
とても つらいことなんだ
きっと 誰にもわからない
ぼくにも…
あなたがかすんで見える ぼくにも…
夢に見た 明日が 見えない
夢として あたためた 明日でさえ
空が 白く 明けていくと
きっと 心も 消えていくから…michinari
予想もつかない空からの贈り物
春の雪........
しんしんと降り積もる雪
振り返った時
冷たい道が続いていた
忘れていた刺さる言葉が
小さな傷を運んで来る
過ぎた日々は
白く冷たい雪
温かな光のなかで
同じくらい降り積もる春の雪
この夢見月に.........sur

薔薇のドレス
薔薇の襞のドレスを着た 彼女の名前は
ルクレティア・パンチャーティキ
微笑みもなく 羞恥もなく
ただ 画家の後ろにある 疑義を 凝視している
薔薇の襞のドレスは 彼女には そぐわない
あまりにも美しい パフスリーブ
あまりにも それは薔薇なので ぼくは
ある古風な薔薇を 想い出していたんだ
画家はまるで 写真で一瞬を切り取るように
彼女の 一生を 切り取った
長いロザリオが 画面に貼りついて
それを物語っているように 見える
薔薇の 一生と 彼女の 生涯を
ひと粒 ひと粒が…michinari